2016年2月20日土曜日

薔薇の名前

edXで中世の古文書と格闘しているまさにその時に
娘がウンベルト・エーコの訃報を知らせてきた。

『薔薇の名前』からの影響はとても大きい。
一昨年、山陽新聞に掲載されたように、
カリグラフィーを始める大きなきっかけになったことは間違いない。

まだこの小説の存在を知らなかった頃に
スペインの書店で平積みにされていたこの本を指して
ヨーロッパ人の友人が
「これはとても美しい物語だ」と言ったのがとても印象に残っている。
だって表紙の雰囲気はとても古びて厳しく、
美しいという感じではなかったから。

でもその年に映画が公開され、それを見に行き
いっぺんに魅了された。

日本ではまだ翻訳本がなく、
解説本のほうが先に出版されていたと記憶している。

日本語版のカバーデザインはベアトゥス本の装画を用いていて、
当時なんてセンスいいんだ!ととても感動した。




















エーコは今頃ボルヘスと会い語りあっているだろうか。




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